須磨海浜水族園(神戸市須磨区)のペンギン館に、人と会話ができるマゼランペンギンの夫婦がやってきた。オスのアレハンドロとメスのアンジェリーナ。ともに15歳。正体は、人工知能(AI)を使ったぬいぐるみだ。ペンギンの生態や食べ物など、来園者の質問に自動音声で答える。6月23日まで試験運用するという。
水の生き物について楽しく学んでもらおうと、同園と神戸市中央区のIT会社「神戸デジタル・ラボ」が共同で開発した。試験運用期間に質問のデータを集め、そこから来園者の疑問やニーズを探り、今後の展示にも生かす狙いだ。
「鳴き声は?」「なぜ体が白黒?」など、100通り以上の質問に対応している。こうした受け答えは、2016年~18年、同園の質問箱に寄せられた約8500の質問と、飼育員の答えをもとに考えられた。
「ペンギン夫婦」へ投げかけられる質問は、職員がLINE(ライン)でリアルタイムで確認している。答えられなかった問いがあれば、回答を追加する。子どもたちから「ピングー?」と聞かれたことも。アニメのキャラクターの名前だが、当初は返答できずにいた。「学習」したおかげで、いまでは「ピングーはコウテイペンギンらしいぞ。俺たちはマゼランペンギンだから、違うぞ」などと切り返す。
同園を訪れた小学4年の女児(…