従業員がSNSに不適切な投稿をし、ネットで企業への批判が一気に広がってブランドが傷つくケースが後を絶ちません。「バイトテロ」という言葉も最近は聞かれます。経験が浅い新入社員もそろそろ本格的な業務に入る時期。従業員側は何に気をつけ、会社側はどうリスク管理すればいいのか。企業の依頼でネット上の投稿監視を行う「イー・ガーディアン」の寺田剛COO(最高執行責任者)は、炎上には「ある存在」を指摘します。
◇
目立つ「軽い動機」の投稿
――月間1千万件以上のネット投稿を監視しているそうですね。
「自社の従業員による不適切な投稿が炎上すれば、企業のブランドに傷をつけ、社会の信頼を失うことにつながりかねません。炎上の火種を見つけるために、24時間365日、SNSや掲示板、ブログなどをパトロールしています」
――アルバイトが不適切な動画を投稿し問題になる「バイトテロ」も目立ちます。
「『これは面白い。俺もやってみよう』というような軽い動機でやってしまうのが最近の傾向です。数年前までは個人がメディア化しているという意識があまりありませんでしたが、(SNSのツイッターなどで)フォロワーを集め、投稿を拡散させることで収入を得たり、存在意義を見いだしたりする人が激増しています。影響力を高めるために過激な行動に走れば、一定の比率で犯罪につながることにもなります。ゲームセンターから太鼓のゲームを盗んで逮捕された少年らは『(動画投稿サイトの)ユーチューブに載せたかった』と話していたそうです」
炎上の種を探す存在が
――炎上はどうして起きるのでしょう。
「ネット上には、『炎上の仕掛…