山形県沖を震源とする地震で、新潟県村上市府屋の山北総合体育館には、最大で200人が避難したが、19日午前6時25分には全員が帰宅した。
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市職員の女性によると、同日午前0時ごろに到着した時には、避難してきた人たちが「びっしり」いる状態だったが、騒ぎになることはなく、落ち着いた様子だったという。
最も広い「メーンフロア」は天井のパネルが三カ所落下して使えず、避難者はウォーキングマシンなどがあるトレーニングルームや、ロビーで一夜を明かした。床が固く、配られた備蓄毛布を下に敷くなどして対応したが、寝られない様子の人もいた。
同体育館では「メーンフロア」の天井落下の他、非常口の看板が外れる、のり面が崩れ、コンクリート片が駐車場に転がるなどの被害が出ている。
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震度6強を観測した地震を受けて、市教育委員会は19日、市内の全小学校16校と全中学校7校を臨時休校にすると決めた。担当者は「余震の心配があり、朝の時点で通学路などの危険状況が把握できないため」としている。児童や生徒の安否は確認できているという。
ブロック塀倒壊も
秋田県では、震度5弱を観測した由利本荘市内で民家のブロック塀が倒れた。秋田市外旭川地区で電線が切れ、アパートの8世帯ほどが停電した。日本海沿岸のにかほ市の一部住民が自主避難した。
県は危機管理監を部長とする「災害対策部」を設置して19日午前零時に会議を開き、情報収集に当たっているが、同日午前7時時点でけが人の情報はない。建物の倒壊などの情報も入っていないという。
震度4を観測した秋田市。県庁や市役所などの官庁が集まる山王地区では、路線バスが通常通り走るなど、混乱はない。
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東北電力によると、山形県沖を震源とする18日夜の地震で、山形、新潟両県で延べ9232戸が停電したが、19日午前6時44分までにすべて復旧した。