アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの総監督・富野由悠季(よしゆき)さんの制作過程と世界観を紹介する特別展「富野由悠季の世界―ガンダム、イデオン、そして今」が22日、福岡市美術館で始まり、中年男性を中心としたファンが朝から行列をつくった。富野さんは開会式で「楽しんでくれとは言いません。かなり面倒くさい出来になっていますので、ごらんになる方は覚悟してみてください」とあいさつし、笑いを誘った。
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富野さんの「これまでの仕事を回顧、検証する初の展覧会」と銘打ち、直筆の絵コンテやメモのほか、クリエーターたちのデザイン画、原画、セル画など約3千点を展示。「虫プロダクション」に入社して「鉄腕アトム」制作に関わった頃から現在に至る55年間の仕事に焦点を当てている。
「強さが欲しい」と、富野さんが修正の指示を手書きで書き込んだラフ画などからは、制作現場の息づかいが感じられるようだ。
福岡市美術館(092・714・6051)の観覧料は大人1400円、高校・大学生700円、小中学生500円。原則月曜休み。同展は兵庫、島根などでも今後開催される予定だ。
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富野さんの記者会見での主な発言は次の通り。
――自分の名前が美術館の企画展のタイトルになることへの感想は
嫌なものですよ。やってほしく…