「世界が直面する様々な課題の解決に日本が世界の真ん中で、リーダーシップを発揮する」
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日本初開催の主要20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)で議長を務める安倍晋三首相は、26日の記者会見でこう意気込んだ。
米国と中国の対立が大きな影を落とす中、貿易やWTO改革、海洋プラスチックゴミ問題などの世界的課題に、どんな新しい処方箋(せん)を打ち出せるか、との視線が世界から注がれている。
加盟20カ国以外に国連などの国際機関や招待国も含めて37の国・国際機関のトップが出席。米中対立だけでなく、先進国と新興国、産油国と非産油国など様々な対立軸が存在する。
昨年12月のブエノスアイレスG20サミットでは、トランプ米大統領の反発に遭い、首脳宣言から、2008年のサミット開始以来記されてきた「反保護主義」の文言が初めて削除された。交渉関係者は「首脳宣言に『反保護主義』が入ると思っている人は誰もいない」とすでにお手上げだ。
議長国の日本には、参加国の結束を示す役割が期待されている。首相は「違いを強調するのではなく、共通点や一致点を粘り強く見いだしていく」と話す。