日本列島に最初に住んだ「日本列島人」はどうやって黒潮が流れる海を渡ったのか。この謎の解明を目指す丸木舟が7日午後1時38分(日本時間午後2時38分)、台湾を出発した。国立科学博物館による「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」の実験航海で、沖縄県・与那国島を目指す。直線で約200キロ離れた与那国島までは、少なくとも30時間かかる予想だ。
発表によると、丸木舟(長さ約7・5メートル)はスギをくりぬいて作られ、男女計5人の漕(こ)ぎ手が乗っている。6月下旬から天候が良い日を待ち、台湾東海岸の烏石鼻(ウーシービー)を出発した。
漕ぎ手は3万年以上前の旧石器人になりきり、太陽や星の位置などを利用して航海する。時計やコンパス、GPS機器などは持っていない。
秒速1~2メートルで流れる黒潮をうまく横切れるか、目的地の与那国島を海上でうまく見つけられるかが、成功への鍵となる。
最初の日本列島人が大陸からき…