広島は被爆から74年の「原爆の日」を迎えました。広島市の松井市長は平和宣言で、被爆者の思いとして、核兵器禁止条約への署名や批准を日本政府に求めました。
爆心地に近い平和公園には、朝早くから被爆者や遺族などが訪れ、犠牲者を追悼しました。
「兄を捜しに全部回ったんですが、全然分からなかった。みんな同じようにドロドロの人間だったから」(広島で入市被爆、当時15歳だった男性)
「世界から1発も原爆がなくなるように努力してほしいと、子どもたちに訴えていく」(広島で直接被爆、当時8歳だった男性)
平和記念式典には過去2番目に多い92か国と欧州連合が参列。広島市の松井市長は平和宣言で、国家間の緊張関係が高まり、核兵器廃絶への動きが停滞していると指摘し、次のように訴えました。
「日本政府には唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めてほしい」(平和宣言、松井一実 広島市長)
「非核三原則を堅持しつつ、被爆の悲惨な実相への理解を促進する」(安倍首相)
安倍総理大臣は「核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努める」と述べ、核兵器禁止条約には触れませんでした。