「中国天文年歴」によると、北京時間6月5日午後12時58分、二十四節気の第9番目で、夏季の3番目の節気となる「芒種」を迎える。「芒(のぎ 、イネ科植物の果実を包む穎)」を持った小麦などが収穫期を迎え、「種」は夏蒔きを始めることを指し、「芒種」と呼ばれている。この時期になると、気温がグングン上がり、雨の量も増え、湿度が次第に高くなる。中国の多くの地域ではつきづき雨季を迎えることになる。
6月3日、山東■上県(■はさんずいへんに文)の小麦畑で収穫作業をするコンバイン。中国で2番目に大きい小麦の生産地・山東省の400万ヘクタール以上の小麦畑が収穫期を迎えている(撮影・郭緒雷)。
天津中医薬大学第一附属病院栄養科の李艷玲主任は、「芒種」の時期は、気温が高くなるため、脱水症や熱中症にならないように、水分を十分に補給すると同時に、心臓をいたわる健康法を心掛けるようにと呼び掛けている。飲食の面では、羊肉など体温を上げる「熱性」の食品はできるだけ控え、インゲン豆や青梅、トウガン、ハトムギなど脾臓や胃にやさしい食品をたくさん食べると良い。
6月3日、福建省泉州徳化県の棚田で田植えをする農民(撮影・頼建明)。
その他、中国語では「芒」と「忙」が同じ発音で、一年で最も忙しい時期となるため「忙種」とも呼ばれる。この時期に、中国北方エリアでは小麦が収穫期を迎え、南方エリアでは田植えが始まる。収穫の喜びと、種まきによる希望が、同時に生まれるのだ。
全ての人が充実した毎日を送り、一生懸命撒いた種が、実りの時を迎えることを祈っている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年6月5日