中国教育部(省)は19日に開いた記者会見で、今年の全国大学統一入学試験(通称「高考」)をめぐり、新型コロナウイルス感染防止対策と実施に関する計画を発表した。今年は中国全土の7000ヶ所以上に試験会場を40万会場設置し、試験官やスタッフ94万5000人を動員する計画だ。
教育部の高等教育機関学生司の王輝司長によると、今年の高考の受験者数は1071万人と、昨年より40万人多い。今年の高考は、新型コロナウイルスが流行して以来、中国全土で最も大規模な集団活動となる。
王司長は、「現在、高考の組織業務は複雑な情勢に直面している。新型コロナウイルス感染防止対策が常態化する中、高考を組織するというのは、受験生にとっても、スタッフにとっても、多くの困難と課題がある。高校3年生の登校再開が遅れたことで、受験生の受験勉強に一定の影響が及び、心理的に焦りを感じている受験生や保護者もいる。その他、7月初めに、一部の地域では厳しい暑さになったり、自然災害が発生したりすることが考えられる」との見方を示した。
今年の高考では、予備の試験会場も設置される。原則的には、一般会場10会場当たり、隔離会場を1会場設置(各試験ポイントに3会場以上)することになる。試験当日に、発熱、咳などの呼吸器症状がある受験生は、予備の隔離会場で受験することになる。原則的には、一人につき、1会場で、隔離会場が足りない時は、前と後ろ、または四隅に分かれて、1つの会場を複数(4人以下)の受験者が使用することができる。
低リスクの地域の場合、受験生は試験会場に入る前にはマスク着用が義務付けられるものの、会場で着席した後は、着用するかを自分で決めることができる。予備の隔離会場や中・高リスクの地域の受験生は、着席後もマスク着用が義務付けられる。
その他、今年の高考では、試験会場に入る前に、全員に体温測定が実施されるほか、タープテントや発熱者を検査する部屋を設置して、検査する人の待機場所とする。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年6月19日