6月22日深夜10時、北京市豊台区にある趙登禹学校のグラウンドでは、明かりが煌々と灯されていた。北京安定病院から派遣されたPCR検査支援の検体採取スタッフはまだ持ち場に就いたままで、続々とやって来る住民の検体採取を続けていた。猛暑のなか、午後3時から7時間連続で作業に当たっており、防護服を着たスタッフらは全身がすっかり汗まみれになり、暑さで顔を真っ赤にしていた。北京日報が伝えた。
この時、グラウンドのフェンスのところから、「あなたは私の天使、ずっと私を導いてくれる」という美しい歌声が聞こえてきた。そこにいたのは1人の少女。家族に付き添われ、音響装置から流れる音楽に合わせて、両手をフェンスから突き出し、スタッフに向かって真剣に手話で「ありがとう」とメッセージを送っていた。スタッフが自分のほうを見たのが分かると、少女と彼女の家族は申し合わせたように一斉に手を振り、「お疲れさまです!」とスタッフをねぎらった。
この日、最高気温は35度に達し、北京安定病院のスタッフ43人は夜11時まで作業に当たっていた。熱中症予防のため、彼らは12人が1組となって交替で休憩を取りながら作業を続け、4000人以上の住民たちの検体採取を行った。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年6月24日