人民網日本駐在記者の取材に応じる日本の著名な政治経済学者、元参議院議員の浜田和幸氏。
日本の安倍晋三首相は8月28日午後、首相官邸で記者会見を開き、潰瘍性大腸炎が悪化し長期的な薬物治療を受けなければならないことを理由に、辞任する意向を正式に表明した。現在日本では新型コロナウイルス感染状況がまだ効果的に抑制されておらず、経済発展が深刻な制約を受けており、国際情勢も変動しているというこの特殊な時期に、安倍首相が前触れもなく任期満了前に突然辞意を表明したというニュースは、たちまち各方面からの注目を集めた。安倍首相の突然の辞意表明は日本の政界にどのような変化をもたらすのか?この点について、人民網の日本駐在記者は日本の著名な政治経済学者で元参議院議員の浜田和幸氏にインタビューを行った。人民網が伝えた。
次の内閣に長期的かつ国際的な発想と人的信頼関係の回復を期待
現在のところ、自民党は総裁選挙を9月15日までに行う予定だ。選挙の方法については、9月1日の自民党総務会で、自民党の国会議員と各都道府県連による投票で選出する「圧縮版」選挙とすることが決定した。自民党幹部は9月15日までに自民党総裁を選ぶ考えで、「緊急対応」条例を根拠として選挙を行うという。
次の首相の人選問題について浜田氏は、「現状では菅官房長官が安倍首相を最も身近で長年支えてきた関係でもあり有力だ。二階幹事長も支援を表明している。岸田政務調査会長は独自性に欠けるため難しく、元幹事長の石破氏は国会議員の間で支持がない。やはり菅官房長官の可能性が高いだろう」と指摘。
浜田氏はさらに、「次の内閣に期待するのは長期的かつ国際的な発想と人的な信頼関係の回復努力だ。内外から広く人材を集め、情報公開にも積極的に取り組んでほしい。30年、50年後の未来から見て、今、何が必要かを判断できる内閣でなければ、国民からも国際社会からも切り捨てられる」と述べた。
日中両国が相手の思考を理解した上で手を結ぶことに期待
今後の中日関係について浜田氏は、「長期的かつ国際的な視点からの再構築が欠かせない」と指摘。さらに、「中国も日本も抱える課題には共通するものが多い。日中両国は協力することでアジアや世界の課題を克服する道筋を追求するべきだ。世界と人類の未来に責任を有するとの立場から日中両国が相手の思考を理解した上で手を結ぶことが重要だ」と述べた。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年9月2日