「これは木星?」、「月の表面がはっきり見える!」こんな歓声を上げながら、甘粛省武威市民勤県の砂漠で、観光客が望遠鏡を囲んで興奮気味に天文の美を観賞した。専門家から天文観測に適しているとされているこの場所は現在、砂漠天文観測拠点の建設に取り組んでいる。新華社が伝えた。
同拠点は河西走廊北東部のトングリ砂漠の中に位置する。現地は晴れる日が多く、光害が少なく、夜になると肉眼で澄み切った星空を観測できる。
民勤県は近年、独特な自然景観と夜間に星空がよく見えるという資源を利用し、天文科学普及研究・学習を目的に訪れるスポットとしての開発を進めている。
砂漠天文観測拠点の建設は2018年10月に始まった。中国科学院国家天文台の邱鵬エンジニアによると、同拠点には600ミリメートル口径の専門的な天文望遠鏡が設置されている。この望遠鏡には4k×4k天体撮影用冷却カメラ、ジョンソンのフィルターシステム、望遠鏡制御システム、環境モニタリングシステムなどがある。太陽系外惑星の確認及び観測研究、超新星の確認、ガンマ線バーストのフォローアップ観測、地球近傍小惑星の探査、スペースデブリの観測などの科学研究を展開できる。
同拠点では公共天文プラットフォームの建設がすでに完了しており、深宇宙撮影用望遠鏡システム、太陽用望遠鏡、科学普及用望遠鏡が設置されている。深宇宙の天体を撮影し、太陽や月、大型惑星、彗星、明るい星雲を観察できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年11月23日