内蒙古(内モンゴル)自治区バヤンノール市水利局によると、中国8番目大きい砂漠としてのウランプハ砂漠で生態水補給が実施中で、砂漠地帯の地下水位の低下の問題は徐々に緩和される見通しだ。新華社が伝えた。
ウランプハ砂漠の面積は約100万ヘクタールで、うち約28.7万ヘクタール近くがバヤンノール市磴口県内に位置する。現地は一年を通じ温帯大陸性季節風の気候の影響を受けるため、年平均降水量がわずか140ミリメートル前後しかないが、年平均蒸発量は2400ミリ前後にものぼる。地下水はこれまで、黄河の灌漑によって補給されていた。
バヤンノール市水利局の張国卿局長によると、洪水対策・安全と生態水補給の「ウィンウィン」を実現するため、水利部黄河水利委員会は、内モンゴルが8月15日より黄河の水を使いウランプハ砂漠の生態水補給を実施することを承認した。作業は9月15日までに終了し、水補給量は6500万立方メートルにのぼる見込みだ。
生態水補給の作業をスムーズにするため、黄河水利委員会は特別調査チームを派遣した。チームは現場で生態水補給の進展を調査・指導し、予想通りの成果を上げた。バヤンノール市の水利などの当局は黄河の導水口、排水口、水抜口の水量モニタリングを強化し、生態効果の追跡・評価活動をしっかり行う。
内モンゴルは現在、ウランプハ砂漠生態水補給長期計画を策定しており、主に(1)水利灌漑プロジェクトを利用した生態水補給(2)地下水の採掘の厳格な抑制(3)黄河の増水期の洪水を利用した水補給――という3つの手段により砂漠地帯の水補給を実現する。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月17日