習近平国家主席は12月31日夜、2021年を迎えるにあたり、中央広播電視総台とインターネットを通じて、新年のあいさつを述べた。その概要は以下の通り。新華社が伝えた。
2020年は極めて特殊な年となった。突如発生した新型コロナウイルス感染症の流行と向き合い、我々は人民至上と生命至上の理念で人類の大いなる愛を体現し、一致団結して困難に立ち向かい、揺らぐことなくただひたすら新型コロナウイルス感染症との闘いの記録を綴り続けた。
我々は新型コロナウイルス感染症の流行による影響を克服し、感染予防・抑制における統一的な計画と経済・社会発展の面における重大な成果を手にした。「第13次5カ年計画(2016~20年)」を円満に終え、「第14次五カ年計画(2021~25年)」を全面的に打ち立てた。新たな発展局面の構築を加速させ、質の高い発展をさらに実施していく。中国は世界の主要エコノミーの中で一足先にプラス成長を実現し、2020年の国内総生産(GDP)は100兆元(1元は約15.8円)の新たな大台を達成するとみられている。また食糧生産においては「17年連続の豊作」を実現している。科学探査の面においては、火星探査機「天問1号」、月探査機「嫦娥5号」、有人潜水船「奮闘者」号を始めとする重大なブレイクスルーを実現した。海南自由貿易港の建設もまた勢いよく展開されている。一方で、我々は深刻な洪水災害に立ち向かい、軍と民間の多くの人々が危険を顧みず、共に心と力を合わせ、洪水と災害救助に協力し、損失を最小限に抑えるべく努力した。
2020年、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成において、偉大で歴史的な成果を収め、貧困脱却の難関攻略戦において決定的な勝利を収めた。8年の月日を経て、現行基準における農村貧困人口約1億人が全て貧困脱却を実現し、貧困県832県が全てそのレッテルを外した。
2020年、我々は深センなどの経済特区設置から40周年、そして上海浦東開発・開放から30周年を盛大に祝った。改革開放は発展の奇跡を生み出し、今後はより大きな気迫をもって改革を深化させ、開放を拡大していかなければならない。
この一年にわたる風雨を経験したことで、我々はいかなる時よりも人類運命共同体の意義をより深く感じた。私は世界の新たな友人とも古き友人とも数多くの対話を行い、多くの「クラウド会議」に出席した。その中で最も多く話題に上がったのは、心を合わせて助け合い、団結して疫病に立ち向かうことだ。新型コロナウイルス感染症の予防・抑制の道のりは長く、その任務は重い。世界各国の人々が手を携えて、風雨の中を共にし、新型コロナウイルス感染症という名の「暗雲」をいち早く蹴散らし、より素晴らしい地球の建設に努めなければならない。
2021年は中国共産党建党100周年に当たる年。我々は人民を中心に、初心をとこしえに保ち、使命を胸に刻み、風に乗り波を越えて、帆を上げて遠方を目指すことを堅持すれば、中華民族の偉大なる復興を必ずや実現させることができるだろう。
奮闘目標「2つの百年」という歴史的岐路に立ち、全面的な社会主義現代化国家建設の新たな道のりが幕を開けようとしている。その道のりは長くとも、ただ奮闘あるのみ。我々は奮闘を通じて、イバラの道を切り開き、多くの山や谷を乗り越えてきた。我々はこれからも奮闘を続け、勇ましく前進し、より輝かしい未来を作り上げなければならない!(編集TG)
「人民網日本語版」2020年12月31日