習近平中共中央総書記(国家主席、中央軍事委員会主席)は9日午後、第13期全国人民代表大会(全人代)第4回会議の解放軍及び武装警察部隊代表団の全体会議に出席した際、「今年は中国共産党創立100周年であり、第14次五カ年計画(2021-2025年)を始動し、社会主義現代化国家の全面的建設という新たな道を開く年であり、国防及び軍隊の現代化の新たな『3ステップ』を歩み始める年でもある。全軍は責任感を強化し、着実に行う精神を発揚し、常態的な新型コロナ対策に力を入れ、各取り組みを着実に成し遂げ、第14次五カ年計画の良いスタートを確保し、優れた成果によって党創立100周年を迎える必要がある」と強調した。新華社が伝えた。
習総書記が全人代会議の解放軍及び武装警察部隊代表団の全体会議に出席するのは第18回党大会以降9回目で、党の核心が国防及び軍隊の建設に極めて注目していることの表れだ。
■談話の4つのキーワード
「戦うことを前提にした軍隊建設」
習総書記は「軍隊は戦争に備えるものであり、全ての活動は戦闘力の基準を堅持し、戦争が遂行でき、戦争に勝利できることに焦点を合わせなければならない」と繰り返し強調した。
国防及び軍隊の現代化の新たな「3ステップ」とは、(1)2027年に軍創設百年の奮闘目標を達成する、(2)2035年に国防及び軍隊の現代化をほぼ実現する、(3)今世紀半ばに人民の軍隊を世界一流の軍隊にすることだ。
この「3ステップ」の壮大な目標を前に、習総書記は「『戦うことを前提にした軍隊建設』を堅持し、戦闘と建設の統合的計画を強化し、戦略的・先導的・基礎的な重大事業の推進を急ぎ、高水準の戦略的抑止及び合同作戦システムの構築を加速する必要がある」と強調した。
洋上で実戦的軍事訓練を実施する「轟-6K」(H-6K)など中国空軍の各種軍用機。(撮影・翟培松)
「イノベーション主導」
イノベーションは国家の建設と発展をリードする第一の原動力であり、軍隊の建設と発展をリードする第一の原動力でもある。近代以来、イノベーション主導の科学技術革命は軍事革命と共振して、大国の盛衰、軍隊の生死に影響を与えてきた。
習総書記は今回の会議で、イノベーション主導について改めて次のように強調した。
「イノベーション主導を強化し、より大きな強度、より着実な措置で科学技術の自立・自己強化を加速し、我が軍の建設に対して科学技術の果たす戦略的支柱の役割を十分に発揮する必要がある」
「科学技術強国の建設プロセスとしっかり歩調を合わせ、国防科学技術革新の布陣と環境条件を最適化し、各方面の優位性ある力と資源を十分に活用し、国防科学技術革新の能力と水準を大幅に高める必要がある」
実戦的訓練において、無人機を利用して対「敵」偵察を行う陸軍第74集団軍某旅団。(撮影・黄海)
「戦略管理」
戦略管理の強化は軍事管理の中枢であり、我が軍の質の高い発展を推進するうえでの鍵である。戦略管理は軍事需要、計画立案、実行計画などの部分に関係し、どの部分も不可欠だ。
今回の会議で習総書記は戦略管理の強化について、次のように明確に指示した。
「戦略管理を強化し、事業の論証方式と審査・承認プロセスを最適化し、重大事業の統合的計画・コントロールを強化する必要がある」
「我が軍の現代的資産管理システムの構築を推進し、資産を活用し、管理・使用の効果と利益を高める必要がある」
「軍と政府、軍と人民の団結」
習総書記は軍と政府、軍と人民の団結を非常に重視しており、地方においても中央政府においても、「我々の軍隊は人民の軍隊であり、我々の国民は全民の国防だ」、「軍人を社会全体から尊敬される職業にする」と繰り返し強調している。今回の会議で習総書記は、「軍が人民を愛し、人民が軍を支持する栄えある伝統を発揚し、軍と政府、軍と人民の団結を固め、発展させて、国を強くし、軍を整備するための強大な力を結集する必要がある」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2021年3月10日