米大リーグは5日、地区シリーズ(5回戦制)が各地で行われ、ア・リーグのホワイトソックス(中地区1位)-レッドソックス(ワイルドカード最高勝率2位球団)第2戦は、ホワイトソックスが井口資仁内野手の逆転3ラン本塁打で5-4と勝ち2連勝を飾った。(共同)
▽井口資仁 今シーズンはウェルズのカーブを打てていなかったので、そのカーブを狙って打ててよかった。米国に来てこういう経験は初めて。最終的にはワールドチャンピオンになりたい。(共同)
◇自然体で放った逆転の一打
五回、2点差としてなお2死一、三塁。井口は左腕ウェルズの3球目、続けて投じられた外寄り低めのカーブをすくい上げた。「ずっとやられていたカーブを打ててうれしい」。逆転3ラン。打球が左翼席に入るのを見届けると珍しくガッツポーズをした。
シーズン中、ウェルズにはカーブを武器に3打数無安打1三振と封じられていた。試合前には打撃コーチと攻略法を話し合った。室内のカーブマシンでも打ち込んだ。「この前は泳がされていたけど、きょうは待てていたので余裕があった」。相手の決め球を打ち返した。
試合はレッドソックスのペースで進んでいた。四回までは井口のプレーオフ初安打となる内野安打など2本だけ。この膨らみつつあった重い空気を振り払う一発に、カーテンコールを求める歓声は鳴りやまない。ナインにうながされベンチ前で右手を掲げた。
4日の初戦は犠打と守備で、この日は自らのバットで勝利を呼び込んだ。リーグ優勝決定シリーズ出場まであと1勝。「本拠地で連勝できて良かった。これで敵地でも余裕を持てる。相手の熱狂的な応援もいい経験になるでしょう」と笑顔。熱狂的な応援で知られるボストンへ向かった。(共同)