大学生・社会人を対象としたドラフト(新人選手選択)会議が18日、都内のホテルで行われる。今年は高校生ドラフトが先行実施され、大学生・社会人を対象にした昨年までの自由獲得枠は、希望入団枠と改称して1枠が認められた。9球団がこの枠を使い、大学生6人、社会人3人の入団が既に内定している。即戦力として期待される注目の選手を紹介する。
希望枠組は投手7人、野手2人で、投手のうち4人が左腕。関大の岩田は糖尿病のハンデを抱えるが、150キロの速球と縦の変化球が持ち味。創価大の八木は、公式戦で完全試合を達成するなど安定感抜群。ホンダ鈴鹿の高宮、三菱重工長崎の松永はともに上背はないが、切れのある速球と変化球で勝負する。
京産大の平野は関西六大学で最多勝利記録を樹立した本格派右腕。東北福祉大の福田は150キロを超える速球で抑えのエースとして評価された。トヨタ自動車の吉見は、速球と変化球のコンビネーションがいい。
野手の希望枠はともに大学を代表する強打者。早大の武内は東京六大学で通算102安打を記録した広角打法が持ち味。亜大の松田は走・攻・守3拍子そろう内野手だ。
希望枠以外で、東北福祉大の松崎は仙台六大学で通算20勝を挙げた本格派左腕。全日本の守護神として活躍したJR東日本の松井は速球と鋭いフォークが持ち味だ。早大の越智、佐竹はともに150キロの速球を投げ込む。新日本石油ENEOSの栂野(とがの)は長身から投げ下ろす直球に威力がある。NTT西日本の岸田、JR九州の藤岡、大体大の高木、大商大の金村らも上位候補か。今年発足した日本初の独立リーグ、四国アイランドリーグに所属する西山の指名も注目だ。
野手では、日産自動車の梵(そよぎ)の評価が高い。小柄ながらパンチ力のある俊足内野手で、複数球団が注目する。NTT西日本の藤井はシュアな打撃のスイッチヒッター。駒大の新井は、広島の新井貴浩を実兄に持つ大型内野手だ。東北福祉大の根元、九州国際大の川島らも上位候補だ。
NTT西日本の強打者・山崎、日本代表の3番、ホンダ熊本・草野はそれぞれ29歳と28歳で、指名が注目される。【橋本泰】