NTTドコモとネット商店街大手、楽天は4日、携帯電話を使った新しいインターネットオークションのシステムを開発し、今秋にもサービスを始める方針を明らかにした。携帯電話のカメラで商品を撮影し、ネットに出品したり、携帯で決済できる「おサイフケータイ」機能を使って安全に代金支払いができるようにする。利用者が携帯で「いつでも、どこでもオークションに参加できる」ことを売り物に市場開拓を図る。
楽天がオークション事業部門を分社化し、NTTドコモが約40%を出資して昨年12月に設立したネットオークション専門会社「楽天オークション」がサービスを行う。
携帯オークションは、個人同士の売買と、小売店やメーカーが出品する2通りを提供する。楽天が現在、パソコンのインターネット上で展開する個人のオークション「楽天フリマ」(出品点数500万点以上)や、楽天市場の小売店など約1万4000店が出品する「楽天スーパーオークション」と連動し、携帯電話からパソコンのオークションの落札に参加できるようにする。
パソコンのネットオークションは、ソフトバンクグループのヤフーが最大手で、06年3月期の売上高は359億円、楽天は04年12月期の売上高は5億5000万円だが、05年12月期は非公表で、大きな差がある。楽天は携帯オークションで、約4670万人いるドコモの「iモード」利用者を取り込みたい考え。【工藤昭久】
毎日新聞 2006年7月5日 3時00分