TFT液晶ディスプレイ(LCD)メーカーである韓国LG.Philips LCDは、2004年第3四半期(9月末締め)の未監査の決算報告を現地時間10月11日に発表した。韓国GAAP(会計原則)をベースとする同期の純利益は、2910億ウォン(約2億5200万ドル)だった。前年同期の3430億ウォン(約2億9800万ドル)から15.2%減少した。前期の7010億ウォン(約6億900万ドル)から58.5%の縮小となった。
同社は、同期に韓国証券取引所とニューヨーク証券取引所の両方において新規株式公開(IPO)をおこなっており、今回が株式公開会社として初めての決算報告となった。米ドルの表示は9月30日の為替レート、1ドルあたり1152ウォンで換算されている。
同期の売上高は、需要の増加により前年同期の1兆6810億ウォン(約14億2500万ドル)から11.5%増加して1兆8750億ウォン(約16億100万ドル)となった。しかし、業界全体に渡る原料不足の緩和と在庫の増加による価格圧力により、前期からは19.6%縮小した。
営業利益は、2560億ウォン(約2億2300万ドル)だった。前年同期の3560億ウォン(約3億1800万ドル)から29.9%、前期の7710億ウォンからは66.8%の減少となった。
収益は、前年同期から11.5%増加して1兆8750億ウォン(約16億100万ドル)だった。同期は、生産能力の増強により、ノート・パソコン、デスクトップ・モニター、TV向けの大型パネルの販売台数が増加した。収益におけるデスクトップ向けTFT LCDパネルの割合は、全体の54.5%を占めている。ノート・パソコンが26.5%、TVが13.5%だった。
同社は、同期にディスプレイ面積にして56万194平方メートル分を出荷した。1平方メートルあたりの平均販売価格は2857ドルだった。この出荷面積は、前年同期から8.8%、前期から19.6%の減少となる。同期の製品コストは1兆5550億ウォンで、前年同期から24.1%、前期から4.6%増加した。
同社CFOのRon Wirahadiraksa氏は、「同期は、予測したよりも価格が低下したが、価格低下により世界のTV市場における売り上げ増加につながると信じている」とコメントしている。同社は、TFT-LCDは、第4四半期と2005年を通じて出荷台数と出荷面積の両方で増加すると見ている。
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