インターネット上でチャット中に匿名の女性が手首を切って自殺を図ったのを、ほかの参加者と京都府警ハイテク犯罪対策室が連携して救出していたことが分かった。
府警によると、昨年8月中旬、自殺願望者が集まり、映像も送ることができるインターネットの掲示板に、以前から自殺願望を書き込んでいた女性が突然、刃物で手首を切る様子が映し出された。
自殺を思いとどまるように説得を続けていた関東地方の男性が、ほかの複数の参加者にネット上で相談。女性が「自称京都在住」と発信していたり、参加者の1人のホームページにアクセスしていたりしたことが分かった。ほかの参加者が2日後に京都府警に通報した。その際、女性のIPアドレスも伝えた。
人命にかかわるとして同対策室はプロバイダーに協力を要請。IPアドレスを基に、通報から約2時間後に京都市内の住所を特定することができた。近くの警察署員が女性宅に向かうと、女性は衰弱し、ベッドでぐったりしていた。命に別条はなかったという。
同対策室は「発見者と通報者、プロバイダーの善意の協力がうまくかみあって救出できた」と話した。
(01/15 22:07) |