03年に経営破たんし一時国有化された足利銀行(本店・宇都宮市)は16日、中央青山監査法人(東京都千代田区)が01年3月期の粉飾決算に助言したとして、中央青山と当時の足利銀監査役4人を相手取り、約11億円の損害賠償を求める訴えを宇都宮地裁に起こした。同行と内部調査委員会は栃木県警とともに同法人らの刑事責任の可能性についても追及するという。
記者会見した同行の池田憲人頭取と内部調査委のメンバーらによると、同法人は01年3月期決算で、株価が05年9月までに2万5000円にまで上昇するという甘い予測を旧経営陣に助言。また、同期の決算を当期利益93億円とする粉飾決算に積極的に加担したとしている。【塙和也、戸上文恵】
毎日新聞 2005年9月17日 東京朝刊