英国の大手通信会社、BTグループは3日(現地時間)、IP電話サービスの大幅割引を開始した。主要30カ国への国際電話が1分0.5ペンス(約1円)で、「スカイプの半額以下」とPR、対抗心をむき出しにしている。12月31日までの期間限定だが、もう一段の価格破壊の引き金になる可能性がある。
BTは日本で言えばNTTに相当する旧国営企業。固定電話が主体だが、固定の契約者を対象にIP電話サービスを提供しており、割引で顧客がスカイプに流れるのを防ぐ。米国、フランス、オーストラリアなどへの国際通話が対象で、通常は1分1.5~5ペンスのところ、3分の1から10分の1に割り引く。一方、スカイプは主要国が1分1.2ペンスだ。
BTと固定電話契約を結んでいる必要があるので、英国外ではスカイプの脅威とならないが、各国で風当たりが強まってきたのは確かだ。BTは米ヤフーと提携、「ヤフー・メッセンジャー」を利用してIP電話サービスを展開している。割引には条件があり、最初の10分までは定額、1回の通話につき最低5ペンスは支払う必要がある。【南 優人/Infostand】
BTのIP電話サービス
http://www.bt.com/btcommunicator/