活発な梅雨前線の影響で九州南部は6日から7日朝にかけて激しい雨に見舞われた。鹿児島市内の九州新幹線トンネル出口付近では土砂が流出し、始発から運転を見合わせ、復旧のめどは立っていない。
JR九州によると、7日午前3時25分ごろ、鹿児島市小野町の薩摩田上トンネル(全長3302メートル)の川内側出口付近で、保守点検中の職員がトンネル内に土砂が流れ込んでいるのを見つけ、午前6時から復旧作業を続けている。
一方、土砂崩れで住宅8棟が全壊した鹿児島県垂水市では、被災者らが7日朝、壊れた自宅に戻り、台風3号が接近する中、休む間もなく後片づけや復旧作業に追われた。
土砂崩れで住宅4棟が全壊した垂水市上市木地区。避難先の垂水市民館から7日朝帰宅した堂脇信雄さん(64)は、流木や土砂で埋まった集落を見て立ちつくした。「車が通れないので、今日中に道路の泥だけでも取り除きたい。幸い水田の被害はないが、これ以上降られては困る」と話した。
鹿児島県によると、7日午前10時現在、垂水市や鹿児島市など3市で計65世帯105人が公民館などに避難中。垂水市によると、午前9時までに住宅8棟が全壊、29棟が床上浸水、113棟が床下浸水した。
毎日新聞 2006年7月7日 12時32分 (最終更新時間 7月7日 14時18分)