断水が続くグループホーム「いわいずみ」では、ペットボトルやバケツなど1回で約0.5トンを給水している=8日午前9時21分、岩手県岩泉町、福留庸友撮影
温帯低気圧の接近で、東北で再び非常に激しい雨が予想されている。8月の台風10号で15人が死亡した岩手県岩泉町では、高齢者施設に不安が広がっている。
グループホーム「いわいずみ」には車いすの4人を含む70~90代の10人が暮らす。ホーム長の似内ミユキさん(55)は8日朝、町が避難指示を出すかどうか気にしていた。施設は川から約100メートルの地点にある。
8月30日に台風10号が上陸した際は、午後7時ごろに停電した。濁流があふれ出し、「どこにも行けない」と覚悟した時、警察官と消防団員が来てくれた。寝ていた人を起こし、全員を車で高台に避難させたのは午後9時ごろ。翌朝、施設に戻ると、川と施設の間にあった木々が流されていた。下流にあった別の高齢者グループホームでは入所者9人が死亡した。
「うちは浸水を免れたけど、少…