14日午前の東京外国為替市場で、円相場は6営業日ぶりに反発した。12時時点では1ドル=119円84~87銭近辺と前日17時時点に比べ79銭の円高・ドル安水準で推移している。日本時間の昨夜、安倍晋三政権の経済政策の助言役である浜田宏一内閣官房参与がテレビ番組で一段の円安進行をけん制したことを受け、13日の海外市場で円買い・ドル売りが優勢だった流れを引き継いだ。浜田氏は14日午前も一部通信社のインタビューで「円安は徐々に限界に近づいている」などと述べたことが伝わり、円買い・ドル売りを誘発。11時20分ごろに、きょうこれまでの高値となる119円74銭近辺を付けた。
麻生太郎副総理・財務・金融相は14日午前の閣議後の記者会見で、浜田氏の発言について記者に聞かれ、「この種の質問に対しては答えることはない」と言及を避けた。甘利明経済財政・再生相は14日午前の記者会見で、円相場について「安定的に推移していることが大事」と述べた。ただ、両者の発言は特に材料視されなかった。
9~12時の円の安値は120円07銭近辺で、値幅は33銭程度だった。
円は対ユーロで5日続伸した。12時時点では1ユーロ=126円76~80銭近辺と同68銭の円高・ユーロ安水準で推移している。対ドルでの円高の動きが対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで6営業日ぶりに反発した。12時時点では1ユーロ=1.0575~79ドル近辺と同0.0011ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。持ち高調整のユーロ買い・ドル売りが先行したが、値動きは限定的だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕