一転した稲田朋美防衛相の答弁
学校法人「森友学園」との関係を国会で断定調で否定してきた稲田朋美防衛相が一転、裁判を通じた籠池(かごいけ)泰典理事長との関係を認めた。稲田氏は「記憶違い」と釈明し、安倍晋三首相も擁護したが、野党は自衛隊を指揮する防衛相の「虚偽答弁」は許されないとして辞任を要求。政府答弁そのものの信用性が問われかねない事態になった。
特集:森友学園問題
14日の参院予算委員会。籠池氏の法律相談を受けたり裁判を担当したりしたことがない、との事実に反した答弁を前日にした理由を問われ、稲田氏は両手に握りしめた答弁書に目を落としながら答えた。
「委員会の場で突然、質問があったので、私の全くの記憶に基づき答弁をしたものです」
これに対し、民進党の舟山康江氏は今月6日にも民進議員が同じ質問をしていたことに触れ、「『突然』ではない。前にも同様の質問が出て、『法律相談を受けたことはない』と答弁していた」と矛盾を指摘。「なぜ確認もせず、記憶のみで断定して、国会で発言したのか。虚偽答弁だと認めるか」と迫った。
しかし、稲田氏は「私の記憶では、今も籠池氏から法律相談を受けた記憶は全くありません」と述べ、故意のウソではなかったと強調。「証拠が出てバレたから謝ろうで済むなら、(答弁の)すべてが信じられない」と閣僚としての資質に疑問を投げかける舟山氏に対して、「記憶違い」「おわびする」と繰り返し、籠池氏との関係を自ら説明しようとはしなかった。
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