日本電産は19日、イタリアの発電設備保守会社モトールテクニカ(サレルノ市)を買収したと発表した。買収額は20億~30億円とみられる。同社は欧州の電力大手や発電設備大手を顧客に持つ。日本電産は保守などサービス事業を強化する。
15日付でイタリア産業用モーター子会社の日本電産ASIを通じ、モトールテクニカの創業家から全株式を取得した。同社は水力発電向け発電機やモーターなどの設計、製造、保守を手がけている。2014年の売上高は1100万ユーロ(約15億円)で、従業員数は77人。
日本電産は12年に日本電産ASIの前身企業を買収するなど産業分野の強化を急いでいる。家電・産業分野の全社売上高を20年度に5千億円前後と14年度の倍にする計画で、モトールテクニカの保守技術や営業網を生かす。日本電産にとって買収は41件目となる。