全国市民オンブズマン連絡会議は5日までに、都道府県と政令指定都市、中核市の計112自治体の議会を対象にした2014年度の政務活動費の使用状況に関する調査結果を発表した。57自治体で交付額に対する使用額の割合(執行率)が13年度に比べて減少した。
執行率は大阪府東大阪市の42.2ポイント減を最大に青森、兵庫、徳島の3県と兵庫県姫路市、山口県下関市で10ポイント以上減少した。交付額自体が減少したのは兵庫県、東大阪市、兵庫県西宮市で、不祥事が大きく報道された議会が含まれた。
政活費を使った領収書をホームページやCD配布で公開、または公開予定なのは高知県など15自治体。一方、領収書の非公開の部分を議員があらかじめ黒塗りにして提出しているのが愛知県、和歌山県、岡山市だった。
連絡会議の新海聡事務局長は「『号泣県議』など政活費を巡る問題が起きると、説明責任が出てきそうな支出を控えるようになるのだろう。それだけ議員にとって政活費が緩いものとして受け取られている」と分析。「公開する動きは広がっているが、まだ地域の格差が大きい」と指摘した。〔共同〕