三井化学(4183)は30日、2016年3月期の連結純利益が前期比2倍の350億円になる見通しだと発表した。従来予想は85%増の320億円で、増益幅が拡大する。7月1日に韓国SKCとポリウレタン事業を統合したことに伴い、持ち分法による投資利益32億円と事業譲渡益37億円を計上したため。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(16日時点、13社)の335億円を上回る。
売上高は13%減の1兆3550億円となる見通しで、従来予想(7%減の1兆4400億円)から下方修正した。ナフサなど原燃料価格の下落に伴い、販売価格が低下していることを反映した。一方、営業利益は67%増の700億円(従来予想は55%増の650億円)に上方修正した。円安進行による交易条件の改善などが寄与する。
利益好調を受け、期末配当を増やす。従来予想の3円から1円積み増し、4円とする。年間配当は前期比3円増の8円となる。
併せて発表した15年4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比9%減の7086億円、営業利益が2.2倍の414億円、純利益が3.9倍の284億円だった。純利益の通期予想に対する進捗率は81%に達した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕