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十返舎一九の手紙見つかる 長野県安曇野市

江戸時代、弥次さん喜多さんの珍道中を描いた「東海道中膝栗毛」の作者、十返舎一九(1765~1831年)が知人に宛てた自筆とみられる書状が見つかり、長野県安曇野市教育委員会は書状の写真を公開した。


長野県安曇野市教育委員会が公開した、十返舎一九が知人に宛てた自筆とみられる書状=同市教育委員会提供・共同


 


長野県安曇野市教育委員会が公開した、十返舎一九が知人に宛てた自筆とみられる書状=同市教育委員会提供・共同


市教委などによると、昨年から市内の藤森家に所蔵されていた古文書824点を調査。うち書状1点が、市内にある掛け軸と筆跡が似ていることなどから一九の自筆と判断した。


文化財保護に携わる同市豊科郷土博物館の逸見大悟学芸員(38)によると、1814年ごろに一九は安曇野市を訪れ「続膝栗毛」の執筆に向けた取材をしていた。書状は宿泊場所を提供した藤森家当主の善兵衛に宛てたもので、滞在中に世話となった感謝の思いがつづられている。


書状には本姓を用い「重田一九」と署名が入り「御馳走に相成り、誠にもって御礼筆紙に申し尽し難く候」などと記されていた。他にも長野を旅した後、新潟や福島にも足を延ばしていたことが読み取れたという。〔共同〕


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