留学の支援会社「留学ジャーナル」は30日までに、2016年春卒業予定者の就職活動の時期が前年から変わったことが留学に与えた影響を、大学生に聞いたアンケート結果を公表した。留学に「有利な影響があった」と答えたのは3年生では21%だったのに対し、4年生では3%にとどまり評価が分かれた。
アンケートは9月、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡の留学ジャーナルの窓口に相談に来た大学生に質問紙を配って実施。3年生は97人、4年生は104人が答えた。
会社説明会などの開始を従来の3年生の12月から翌年3月に、面接の開始を4年生の4月から8月に繰り下げた今年の就活時期の変更が、留学に影響を与えたかとの質問に、3年生はほぼ半数の48人が「あった」「ややあった」と回答。4年生は38人だった。
影響が「あった」「ややあった」と答えた学生に有利だったか、不利だったかを聞くと、3年生では全体の21%に当たる20人が「留学できる時期が増える」などの理由から有利と答え、不利は5人。逆に4年生では有利が3%に当たる3人だったのに対し、不利は23人で「身動きが取れない期間が長い」といった理由だった。
留学ジャーナルの担当者は「3年生は春休みを利用した留学の機会が生まれた一方、4年生は夏休みに確保できたはずの留学機会を逃す結果となった」と分析した。
経団連は面接の開始時期を、来年は6月に前倒しすることを決めている。〔共同〕