【サンパウロ=宮本英威】アルゼンチンのマクリ大統領は12日、2001年の債務不履行(デフォルト)について「すべての問題を解決したい」と述べ、米ファンドが相手の債務問題に取り組む意欲を示した。アルゼンチン政府は米裁判所が指定した仲介人を交え、米ファンドとの交渉を再開する構えとみられる。
中道右派のマクリ氏は2015年12月、大統領に就任した。選挙戦の最中から債務問題を解決して国際金融市場に復帰する意欲をみせている。
中道左派のフェルナンデス前政権は米ファンドを「ハゲタカ」と呼んで激しく批判してきた。米ファンドに対し、債務削減に応じたほかの債権者と同じ条件を提示し、全額返済を求めるファンド側との交渉が行き詰まっていた。