厚生労働省が29日発表した2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と比べ横ばいの1.28倍だった。1991年12月(1.31倍)以来、ほぼ24年ぶりの高水準だった1月と同じ水準を保った。QUICKがまとめた市場予想(1.29倍)には届かなかった。
月間の求人数は1.3%増、求職者数は1.2%増でともに拡大した。分野別では、訪日外国人客の増加の恩恵を受ける宿泊・飲食サービス業や卸売業・小売業の求人増が続いた。医療、福祉の求人も増えた。厚労省は雇用情勢について「着実に改善が進んでいる」との見方を維持した。
一方、雇用の先行指標とされる新規求人倍率は0.15ポイント低下の1.92倍となった。低下は5カ月ぶり。正社員の有効求人倍率は0.01ポイント上昇の0.81倍に改善し、04年11月の調査開始以来の最高水準を更新した。都道府県別の有効求人倍率では、東京都が0.02ポイント上昇の1.90倍となり、1974年7月以来の高水準だった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕