(19日、サッカーACL ガ大阪1―2水原)
決定機を仕留めきれず、失点が重なる。今季のガ大阪が繰り返してきた試合展開で、早くもアジア制覇の道が絶たれた。
この試合までACLでは無得点だったエース宇佐美は「先取点が試合を左右するポイント」と話していた。その宇佐美に絶好機がやってきた。
前半35分すぎ、ペナルティーエリア内で混戦のこぼれ球を拾った丹羽が倒されてPKを獲得。遠藤と宇佐美が短く話をした後、キッカーは宇佐美になった。相手GKの動きを見ながら蹴ったボールはGKがセーブ。スタジアムはため息に包まれたが、主審はPKの蹴り直しを指示。しかし、仕切り直した2回目も宇佐美が失敗。エースは天を仰いだ。
後半開始早々に失点し、10分すぎには今野がペナルティーエリア内でハンドの反則を犯してPK献上。東口が逆をつかれ、相手にあっさりと決められて2失点目を喫した。
昨季はACL準決勝で広州恒大(中国)に敗れた。今季のチームが始動した1月から、監督や選手は口々に「ACLをとる」と言った。横浜マからアデミウソンと藤本を補強し、宇佐美も残留。昨季以上の破壊力ある攻撃に期待し、「新スタジアムでアジア制覇」の青写真を描いてきた。
しかし、現実は3敗2分けで1次リーグ最終戦を待たずに敗退決定。長谷川監督は「勝つことで道を切り開きたい」と話していたが、ACLでは本拠未勝利のままに終わった。(大西史恭)