三井住友フィナンシャルグループ(FG)が、傘下のSMBC日興証券とSMBCフレンド証券を経営統合する方向で調整していることが27日、分かった。グループ内の証券会社をまとめ、国内の個人投資家向けビジネスを強化する狙い。
日興証券は現在、FGの子会社である三井住友銀行の傘下にある。関係者によると、今後はフレンド証券と統合したうえで、直接FGの傘下となり、銀行と証券会社が並ぶ形態を検討しているという。時期や経営統合の方法は未定。
統合した場合の預かり資産残高は、2016年3月末現在で約46兆円。日興単独より約3兆5千億円増える。最大手の野村ホールディングス(約101兆円)、2位の大和証券グループ本社(約55兆円)との順位は変わらないが、国内基盤を固めて2強を追い上げる態勢を整える。
SMBC日興証券の清水喜彦社長は、今月、朝日新聞のインタビューに対し、個人向け営業を強化する方針を強調し、「三井住友FGで(銀行と並ぶ)ツインターボエンジンとして、本邦ナンバー1の総合証券会社をめざす」と話していた。