「お祝いの会」の壇上で羽生善治三冠(右)と握手する井山裕太七冠=10日午前、東京都千代田区の帝国ホテル、川村直子撮影
囲碁の七大タイトル(名人、棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)を史上初めて独占した井山裕太七冠(27)の「お祝いの会」が10日午前11時から、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれ、集まった約400人のファンらが、平成の生んだ日本囲碁界の第一人者に熱い拍手を送った。
1989年生まれの井山七冠は、2002年、12歳でプロ棋士となり、20歳で名人になるなど数々の最年少記録をつくった。七大タイトル戦がそろって今年で40年。史上初の六冠となった13年から全冠独占を「究極の目標」に掲げ、今年4月、十段のタイトルを奪取して、26歳で囲碁界の歴史に金字塔を打ち立てた。
井山七冠は「厳しい戦いの一つ一つが力となって少しずつ成長してこれた。応援してくださる方々への感謝の気持ちを忘れずに、今後も精いっぱい自分の信じる一手を打ち続けていきたい」と語った。96年に将棋界でただ一人、七冠独占を25歳で達成した羽生善治三冠(45)が招かれ、「さらにさらに強くなって飛躍して、囲碁の歴史を現在進行形で楽しませてください」と祝辞を述べた。名人戦主催の朝日新聞社の渡辺雅隆社長ら七大タイトル戦の主催団体の代表も出席した。