参院選北海道選挙区の立候補予定者の応援にかけつけた民進党の蓮舫代表代行=17日午後、札幌市中央区、山本裕之撮影
舛添要一東京都知事の辞職に伴い、7月14日告示、同31日投開票の日程が決まった都知事選で、民進党は蓮舫代表代行の擁立を軸に調整を進めている。ただ、今月22日公示の参院選で改選となる蓮舫氏は去就を明らかにしておらず、近く判断を示すとみられる。
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民進の枝野幸男幹事長は17日の記者会見で「蓮舫氏に出て頂きたいという声が党内外にあると認識している」と語り、都知事選の有力候補との認識を示した。別の党幹部も、参院選で連携する野党4党の一本化を前提に「都知事選は千載一遇のチャンス。蓮舫氏しかいない」と述べた。
ただ、蓮舫氏は17日も札幌市で街頭演説をしたが、都知事選には触れなかった。枝野氏は「参院選に立候補して都知事選に出るのは好意的には受け止められない」と語り、22日の参院選公示までに擁立の可否を判断する方針。党執行部は遊説中の蓮舫氏と連絡を取っているが、「本人が出ないと言うなら無理にお願いはできない」(党幹部)と決断を待つ構えだ。
蓮舫氏が去就を明らかにしない背景には、参院選後の9月末に予定される民進党代表選への意欲があるからとの見方もある。2年前の旧民主党代表選でも立候補に意欲を示したが、推薦人20人が集まらず断念した。蓮舫氏に近い議員は「都知事選の立候補に前向きだが、9月の代表選があるため悩んでいる」と語る。蓮舫氏は野田佳彦前首相のグループに所属。岡田克也代表が打ち出した消費増税の先送りに反発する野田氏にとっては、蓮舫氏が代表選への「切り札」となるとみられる。
18日には、参院選に向けた蓮舫氏の事務所開きが予定されており、その際の説明に注目が集まっている。