テリーザ・メイ内相=AP
英国で辞任を表明したキャメロン首相の後任を決める与党・保守党の党首選第1回投票の結果が、5日夜に発表された。同党の下院議員による投票の結果、国民投票で欧州連合(EU)への残留支持だったテリーザ・メイ内相(59)が、他の4候補に圧倒的な差をつける165票でトップ。離脱支持のエネルギー・気候変動省のアンドレア・レッドサム副大臣(53)が66票で2位につけた。
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3位はマイケル・ゴブ司法相(48)で48票、4位はスティーブン・クラブ雇用・年金相(43)で34票、5位はリアム・フォックス元国防相(54)で16票。最下位のフォックス氏は規定により脱落が決まり、4位のクラブ氏も党首選からの撤退を表明。両氏とも、メイ氏を支持する意向を明らかにした。
この結果、7日の第2回投票にはメイ氏、レッドサム氏、ゴブ氏が進み、上位2人が党員による決選投票に進むことになる。英メディアは、メイ氏の議員投票での優勢は変わらず、第2回投票は、党員投票に残る2位争いの選挙となるとの見方を報じている。
メイ氏は第1回投票の結果発表後、「私だけが党全体から支持を得られる」と語り、自信をみせた。メイ氏は残留支持だったが、国民投票の結果を尊重し、離脱交渉を進めると表明している。(ロンドン=高久潤)