ポケモンGOが成功したのは、ポケモンというキャラクターに高い人気があったためだ。
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任天堂は1996年に初代のゲーム作品を発売してから、アニメなどと連携して知名度を世界的に上げてきた。ピカチュウをはじめキャラの種類は720以上まで増えた。日本で最も成功したキャラクタービジネスとも言われ、会社にとって大きな財産になっている。
ただ、ポケモンGOの大ヒットで業績がすぐに回復するわけではない。開発や運営の中心はナイアンティック社だ。課金などで利益があっても、任天堂は関連会社のポケモン(東京)を通じて一部を受け取るだけにとどまる。
任天堂は7月末にスマホと連動する機器「ポケモンGOプラス」を発売するが、この利益についても今期の業績予想には織り込み済みだという。
東京株式市場では25日、任天堂株の売り注文が相次いだ。終値は前週末より18%安い2万3220円と、値幅制限いっぱいのストップ安になった。「もともとポケモンGOから得られる利益は限られており株価に過熱感があった」(アナリスト)という。
任天堂はこの秋、ネットゲーム大手DeNAと開発した新たなスマホゲームを配信する。11月には新作のポケモンゲームを、来年3月には新型ゲーム機の発売を予定している。業績の本格回復には、ポケモンGOでつかんだ利用者に、いかに自社製品を買ってもらうかがカギになる。(西村宏治、岩沢志気)