■アトランタ・シドニー・アテネ五輪金メダリスト
73キロ級の大野が、日本男子に2大会ぶりの金メダルをもたらした。きょうの5試合は素晴らしいの一言。本人は「決勝は満足していない」と話していたが、組手、相手との間合いの取り方、投げ切る技、受けの安定感。全ての面で隙がなく、抜群の強さだった。
リオオリンピック
柔道の日程・記録
いろんな重圧はあったと思う。周囲の期待や初日、2日目の日本選手の敗戦。それが気負いにならないか心配したが、そんな必要はまったくなかった。
よく「120%の力を出した」という言葉を聞くが、私はそんなものはないと思っている。五輪は非日常の世界。周囲の期待を含めた4年に一度の注目度の高さから自分を見失う選手がいる。100%の力を出せればいいが、それが難しい。だが、きょうの大野は100%でなくても勝てるほど、心・技・体が充実し、力が飛び抜けていた。
天理大の後輩に当たる彼は、普…