１３２選手が出る日本の目標は出場１７競技で金１０個、計４０個のメダル獲得だ。ここ４０年で最低だった前回ロンドン大会の１６個（金５、銀５、銅６）を大幅に上回るメダルを狙う。

特集：リオパラリンピック

前回大会で金ゼロに終わった陸上は切断クラスの男女の走り幅跳びのレベルが高い。０８年北京大会銀の山本篤は、５月の日本パラ選手権で６メートル５６をマークし世界記録を樹立（当時）。その後も６メートル６２まで記録を伸ばした。ドイツ、デンマーク選手とメダルの色を争う。女子は今季世界ランク３位の記録を持つ中西麻耶が頂点を狙う。そのほか、４００メートルの辻沙絵、車いすマラソンの土田和歌子がメダルに手が届きそうだ。

競泳は視覚障害クラスで昨年の世界選手権男子１００メートル平泳ぎを制した木村敬一が２大会連続、運動機能障害クラスでは鈴木孝幸が４大会連続の表彰台を目指す。

車いすテニス男子の国枝慎吾はシングルス３連覇に挑むが、４月に受けた右ひじ手術の影響が気がかり。女子は日本選手団の旗手を務めた上地結衣が前回大会８強からの飛躍を誓う。

チーム競技では、２連覇がかかるゴールボール女子に期待がかかる。浦田理恵らの堅い守りで、体格に勝る強豪国にどう挑むかが見もの。車いすラグビーは屈指のスピードを持つ池崎大輔、ロングパスが持ち味の池透暢（ゆきのぶ）の障害が軽い「点取り屋」２人が鍵を握る。

日本選手団の主将を務める車いすバスケットボール男子の藤本怜央は、８月の壮行会で決意をこう話した。「リオはこの４年間の努力の集大成。そして、東京大会への橋渡しとして、結果をつなぐ役割も担っている」（榊原一生）