観光庁が19日発表した7~9月の訪日外国人の消費総額は9717億円で、前年同期より2・9%減った。四半期ベースでの前年割れは2011年10~12月以来約5年ぶり。消費総額の半分近くを占める中国人の消費が、5%超減った。円高に加え、今春から中国政府が高額品の関税を上げたのも響いたとみられる。
1人あたりの消費額は15万5133円で前年同期比17・1%減った。4~6月(9・9%減)より落ち込み幅が拡大した。
宿泊代や飲食代は増えたが、「爆買い」に象徴される買い物代が2割近く減った。ブランド品の売れ行きは鈍っているが化粧品や医薬品は伸びている。観光庁の田村明比古長官は「日本でしか買えないものをそろえるのが重要だ」と述べた。
同時に公表した9月の訪日客数は191万人で、前年同月より19・0%増えた。1~9月の合計は1797万人で、10月中にも年間目標の2千万人に達しそうな勢いだ。