新商品「正露丸クイックC」(大幸薬品提供)
「ラッパのマーク」で知られる下痢止め薬の「正露丸」に36年ぶりの新商品が登場する。カプセル入りで主成分が胃に溶ける時間を錠剤の正露丸の45分から6分に縮めた。若い世代にも手に取ってもらい、縮む市場の活性化を狙う。
大幸薬品(大阪市)が15日、新商品「正露丸クイックC」を4月3日に売り出すと発表した。1箱16カプセル入りの希望小売価格は税別千円。主成分「木(もく)クレオソート」を液体のままカプセルに閉じ込めることで、独特のにおいを抑え、胃にすばやく溶けるという。新商品は1981年の「セイロガン糖衣A」以来。丸剤、錠剤だけだった正露丸に新タイプが加わるのは、51年ぶりのことだ。
正露丸は、日露戦争が始まる2年前の02年に「忠勇征露丸」として大阪府で製造販売が始まった。その製造販売権を戦後の46年に受け継いで設立された「本家」が大幸薬品だ。66年には甘い成分のコーティングで独特のにおいを抑えた「セイロガン糖衣」、81年にその改良品「セイロガン糖衣A」を出した。
年間の売上高は40億円前後で…