プロ野球のドラフト(新人選択)会議が20日午後5時から、東京都内のホテルで開かれる。最速156キロ右腕の田中正義(せいぎ、創価大)に何球団の指名が重複するかが、最大の注目点となる。
好投手充実、「ビッグ4」の行方は…20日ドラフト会議
ここまで動きがなかったドラフト戦線だが、ロッテが17日に田中指名を公表し、19日には巨人と広島も田中指名を明らかにした。
田中は「12球団が競合するかもしれない」(ロッテ・松本編成部長)という存在だった。昨年6月、ユニバーシアード代表としてプロの若手で組まれたNPB選抜を相手に投げた際、4回を完全に抑え、7者連続を含む8三振を奪って評価を上げた。
ところが今春の東京新大学リーグ戦途中に右肩を痛めた。各球団がどう判断するかが、ドラフト全体に影響する。
ここへきて評価を上げているのが、安定感のある佐々木千隼(ちはや、桜美林大)と柳裕也(明大)。ともに、複数球団の指名が重複する可能性がある。即戦力投手として山岡泰輔(東京ガス)を狙うのか、それとも将来性を買って寺島成輝(なるき、大阪・履正社高)や今井達也(栃木・作新学院高)ら高校生投手の指名に向かうのか。会議直前まで戦略を練る球団は少なくない。(伊藤雅哉)