四川省成都市のハンドクラフトの達人・何艶紅さんが空き缶を使って作った苗(ミャオ)族の美しい頭飾りが最近、ネットユーザーの間で大きな話題を集めている。実際には空き缶だけでなく、カニの甲羅や魚の骨、さらには使用済みタイヤなどまでが、ハンドクラフトの達人たちの手にかかれば、素晴らしい作品を生み出す材料になってしまう。ここではそんなハンドクラフトの達人たちを紹介していこう。
何艶紅さんの作品
そのミャオ族の頭飾りは空き缶を68個使い、約2ヶ月かけて完成させた。重さはわずか500グラムと軽量だ。何さんは、空き缶だけでなく、銅線やアルミ線、毛糸、A4の紙、使用済みカーテン、ティッシュペーパーなど、非常にシンプルでどこにでもあるような材料を使って、頭飾りを作っている。彼女の手にかかれば、ゴミも宝物へと華麗な変身を遂げるのだ。
浙江省杭州市の高思佶さん(88)は、定期的に市場に行って、カニの足や魚の骨などを拾っている。高さんにとって、それらは決して「ゴミ」ではなく、息を吹き込めばアート作品になる材料なのだ。
高思佶さんの作品
30年前のある日、高さんは、魚を食べている時に、菊の花ビラのような形をした、魚の胸の骨やあばら骨があることに偶然気付いた。そして、そこからインスピレーションを得て、それらの骨をきれいに洗い、接着して一つにし、壁掛け画を作成。高さんはこれまでに、約100作品を作成してきた。
王徳文さんの作品
腰掛けやシャボン玉マシーン、歩くペッパピッグなど、子供たちが大好きなこれらのおもちゃは、木工職人・王徳文さん(63)の手作り作品だ。山東省聊城市出身の王さんは2017年に、広西壮(チワン)族自治区梧州市に引っ越してきて、息子の王保成さんと一緒に暮らし、孫の世話をするようになった。王さんは半世紀もの間、古くから伝わる中国伝統のほぞ継ぎ技術を駆使して仕事をしてきた。そんな王さんは、孫のために、自分の技術を駆使しておもちゃを作り始めた。王保成さんは、王徳文さんが作品を製作する様子を動画に収め、インターネット上にアップ。するとネットユーザーから数多くの「いいね!」が寄せられるようになった。王さんは、ショート動画を通して、一人でも多くの人にほぞ継ぎ技術を知ってもらい、この奥深い技術を継承してもらいたいと思っている。
白鷗さんの作品
山東省■博市(■はさんずいに緇のつくり)の白鷗さんは、使用済みタイヤを使ってユニークな巨大フィギュアを作っている。車や電動自転車の修理屋などから、使用済みのタイヤを回収し、恐竜やゴリラなどの巨大フィギュアを作っており、使うタイヤの重さは年間約50トンという。当初、白さんの作品は、見た目が優れず、販売ルートもなかったものの、あきらめることなく製作を続け、今では中国各地から注文が入るようになっている。「とても感激している。長年続けてよかった。もし、途中であきらめていたらきっと心残り。今は自分の夢がかなった気分」と白さん。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年10月29日