当選を決め、支援者らと万歳三唱する田中龍夫氏=入間市
埼玉県入間市選挙管理委員会は23日、防災行政無線で「市長選は無投票」と誤って放送した、と発表した。実際には午前7時から投票が行われており、直後に訂正の放送を流したが、放送を聞いた市民から苦情の電話が殺到したという。同市長選の投票率は33・48%(前回43・98%)で過去最低だった。
同市選管などによると、選挙の投票を土日曜に呼びかけるための原稿は市選管が作成し、週末に当直職員を置く入間消防署に放送を依頼している。23日午前10時ごろ、消防署職員が防災行政無線で「市長選挙は候補者が1名のため無投票です」と読み上げた。市民からの指摘を受けて午前10時過ぎから計7回、「投票はあります」とおわびと訂正の放送を流し、あらためて投票を呼びかけたという。
市選管などの説明によると、無投票と投票の2種類の原稿があり、16日の告示日までに無投票用の原稿を破棄するよう指示したが消防署が破棄しておらず、上司から原稿を受け取った担当職員がそのまま読み上げたという。武市博文・市選管委員長は「深くおわびする。職員の再教育・指導を徹底し、連絡体制を見直す」とコメントした。