米ニューヨークで29日、トランプ・タワーに姿を見せたスティーブン・ムニューチン氏=ロイター
トランプ次期米大統領が政権の要職である財務長官に、ニューヨークで投資会社を経営するスティーブン・ムニューチン氏(53)を起用する見通しになった。ニューヨーク・タイムズ紙など複数の米メディアが29日に報じた。ウォール街での人脈は広いが、政府機関での経験はなく、財務長官としての力量は未知数だ。
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ムニューチン氏は今年5月、大統領選でトランプ陣営の「金庫番」の資金管理統括に指名された。ウォール街の人脈を駆使して巨額の資金集めに奔走し、トランプ氏勝利の立役者となった。財務長官への起用には「忠誠心」を重視するトランプ氏の姿勢がにじむ。ムニューチン氏は、トランプ氏が掲げる大規模減税やインフラ投資など幅広い経済政策を取り仕切ることになる。
米メディアによると、ムニューチン氏は2002年まで17年間、金融大手のゴールドマン・サックスに在籍。著名投資家ジョージ・ソロス氏のもとで働いた後、投資会社を設立した。映画産業への投資でも知られ、「アバター」など人気映画への投資も手がけた。
また、ウォールストリート・ジ…