■いじめを受けた生徒の母親のコメント
「福島菌」「うつすなよ」 母親が明かす避難生徒いじめ
なぜ、こんなに辛(つら)い思いをしなければならないのか。
どれだけガマンして来たのだろうか。
どんな思いで毎日を過ごしていたのか。
私に必死に隠し続けたこれまでの出来事を知り、悲しみで胸が張り裂けるおもいです。
原発事故からもうすぐ6年。
子どもは、人生の約半分の時間を避難先である東京で過ごし、もはや、福島の方言すら話すことはできません。
他のお子さんと何ら変わらない、普通の子です。
時々おどけてみたり冗談を言って私を笑わせたり、家庭内ではとても楽しい子ですが、学校の話はあまりしたがらない事が気掛かりではありました。
そんな折、横浜の件が報道され、新聞を目にした子供が発した「避難者あるあるだね。少なからずこんなの誰でもされてること」という一言が今回の件が発覚する足掛かりとなりました。
私たちは親として子を思い、必要だと思ったからこそ避難するという道を選びました。
それが結果としてイジメにつながるとは本当に悲しいことです。
区域外避難なので、私たちに多額の賠償金はありません。
福島に仕事を持つ夫を残し、母子避難を続けているので、決して生活に余裕があるわけではありませんが、とりたてて誰に迷惑を掛けることもなく、ひっそりと生活しています。
私たちは何も悪いことをしていません。
まして子供は、親が避難を決めたが為に、自身の考えとは無関係に東京で避難生活を送る事になったに過ぎません。
その子供にどんな非があるのでしょうか。
避難者ということで揶揄(やゆ)されること自体、理解に苦しみます。