東京地裁へ向かう原告の女性たち=東京・霞が関
子宮頸(けい)がんワクチン接種後の健康被害を訴える15~22歳の女性57人が14日、国と製薬会社2社に総額約8億5500万円の損害賠償を求める集団訴訟を東京、名古屋、大阪、福岡の4地裁に起こした。7月に続く2次提訴で、原告は4地裁で計119人になった。
原告が問題としているワクチンは、グラクソ・スミスクライン(GSK)社の「サーバリックス」とMSD社の「ガーダシル」。日本より先に承認された海外で、死亡例などの副作用が報告されていたと指摘。国は被害を予見できたのに安全性を調査せず承認し、接種を推奨した責任があると訴えている。
東京地裁への提訴後、都内で会見した千葉県の通信制高校2年の女性(17)は「ワクチン1本でどうしてこんなにボロボロな体になってしまったんだろう」と訴えた。中学1年の時に3回接種。3回目の1週間後に頭痛が襲った。中2で腹痛に悩まされ、痛みは手足や背中にも広がった。ピアノが大好きだったが、記憶障害で曲が覚えられなくなり、希望校への進学も諦めたという。
今は自分の足で10分間も歩け…