ペルーの首都リマで2013年10月29日、裁判官から判決を聞くアルベルト・フジモリ元大統領=ロイター
日本人ら72人が127日間にわたって左翼ゲリラに拘束されたペルー日本大使公邸人質事件の発生から17日(日本時間18日)で20年となるのを受け、収監中のアルベルト・フジモリ元ペルー大統領(78)が、当時を回想する書簡を朝日新聞に寄せた。武力突入に至る経緯を詳しく振り返り、「危機への対応に満足している」と自らの判断の正しさを改めて誇った。
事件は、左翼ゲリラのトゥパク・アマル革命運動(MRTA)が、1996年12月17日夜、天皇誕生日のレセプション中だったリマの日本大使公邸を襲撃。青木盛久大使(当時)や各国要人らを人質に取り、収監中の仲間の釈放などを要求した。
16日付の書簡でフジモリ氏は、レセプションへの出席を考えていたことを明かした。多忙のために実現しなかったという。同氏の母は出席しており、本人が出席していれば、事件の展開は大きく変わっていたことが考えられる。
また人命尊重で日本政府と一致…